郡和子のコラム
2017年01月26日(木)
我田引水の解釈で国民を欺くのはやめて頂きたい
193回通常国会が召集され、論戦が始まりました。
そして、アメリカではトランプ氏が正式に大統領に就任しました。
トランプ氏の選挙戦でも見られた過激な発言や自国最優先の保護主義的な政策が次々実行の段階に入り、大きな「反響」が世界に広がっています。
トランプ大統領就任の翌日、女性蔑視の言動などに反発する抗議活動が全米で行われたのも、特筆すべき出来事でした。
首都ワシントンでは、女優のスカーレット・ヨハンソンさんら著名人も登壇し、歌手のマドンナさんは「革命はここから始まる」と訴えたということです。
フランスのオランド大統領がアメリカの孤立主義に警鐘を鳴らし、ドイツのメルケル首相は経済問題や防衛政策について、これまでの友好国との国際的枠組みを尊重するよう求めました。
しかし、日本…。
安倍総理は施政方針演説で、「日米同盟は、わが国の外交・安全保障政策の基軸であり、大統領との信頼関係の上に、揺るぎない同盟の絆を一層強化していきたい」「できるだけ早く再びお目にかかり、幅広く意見交換を行い、日米同盟の重要性を世界に向けて発信したい」とおっしゃり、世界の「分断」に対して、あるいは日本の国益を鑑み、トランプ氏へ言うべきことをはっきり言う姿勢は、全く感じるとることが出来ませんでした。
また、国民の皆さんを煙に巻くかのように、成功していないご自分の経済政策を自画自賛し、相も変わらず民主党政権を批判しました。
数字を操作し幻想を並べ、例えば、有効求人倍率の上昇要因は、景気回復ではなく生産年齢人口の減少によって労働力の供給が減少した結果に過ぎませんし、子供の相対的貧困率が大きく改善したというのも、これまでの厚生労働省のデータとはまるっきり別の総務省の「全国消費実態調査」から引っ張ってきたもので、胸を張れるものではありません。
そもそも、いまだ一向に「デフレ脱却」を宣言できず、財政健全化の指標である基礎的財政収支(プライマリーバランス)は、2020年度の赤字額が国と地方を合わせて8.3兆円にもなり、昨年の7月時点の試算から2.8兆円も悪化すると経済財政諮問会議に報告されました。
これ以上「ふかす」のではなく「転換」すべきです。
我田引水の統計解釈で国民を欺くのはもうやめて頂きたい。
強い怒りをもって、この国の為に安倍政治を変える力を持ちたいと思います。
民進党の経済政策はホームページで発表しています。
次の機会に、私の考えと共に紹介させていただきます。
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