郡和子のコラム

2005年08月29日(月)

キング牧師

このコラムを書いているのは8月28日。
1963年の今日、キング牧師が「私には夢がある!」という、あの有名な演説を行ったのでした。

人種差別の撤廃、すべての人々がともに生きること、信じるということの大切さと強さを訴えた演説だったと思います。

何度も繰り返される、「私には夢がある!」という言葉の力。
黒人たちが有形無形の暴力に苦しめられた時代に、「かつての奴隷の息子たちと、奴隷所有者の息子たちが、ともに兄弟愛のテーブルにつく」ことを夢だと語った強さ。

著作権の問題などもあるので、ここでは引用しませんが、皆さんもぜひ、あらためてキング牧師の演説を読み返してみてください。

インターネットの検索エンジンで「私には夢がある」「キング牧師」「ワシントン大行進」などのキーワードで検索をすると、 たくさんのサイトがヒットします。いろんな翻訳や原文、音声付きのサイトもあります。このことからも、いかに多くの人たちが、 この演説、そしてキング牧師の生き方から力をもらい続けているかが分かる気がします。

ところで、キング牧師の演説は、その内容の素晴らしさとともに、簡潔で平易な言葉が使われていることでも有名なのだそうです。 私も心がけていきたいと思います。
(そう言えば、昨日ご紹介したマザー・テレサとともに、キング牧師もノーベル平和賞の受賞者です。)


2005年08月28日(日)

子どもを産みたくても産めない社会を変える政策

私は、子どもを産みたくても産めない社会を変えたい、ということを中心テーマとして訴えています。民主党も「年金」改革と並んで、「子育て」支援を最大のテーマとして掲げています。
具体的には、どのような政策が必要なのでしょうか。

基本的なこととして、私は「少子化は社会や経済に危機をもたらすから困る。子どもを増やそう」という人口政策的な発想に立った政策は適当ではないと思います。 あくまでも、「子どもを産みたい人が、安心して子どもを産むことができる社会づくり」という視点が必要だと思います。 その上で、幅広い取り組みが必要です。その主なものを、少し整理して列挙してみます。

○ 女性(と、本当は男性)が仕事を持ちながら、子育てをすることができるための「仕事と家庭の両立支援」など

・ 長時間労働の問題への対応
・ 子どもの看護休暇普及
・ 父親の育児休業取得普及
・ 勤務時間の短縮制度の請求権化
・ 有期雇用労働者の育児・介護休業取得
・ 多様な保育ニーズに対応するための基盤整備
・ 学童保育の拡充

○ 費用がかかって子どもを産み、育てられないという問題に応えるための「出産助成金」や、「子ども手当」

・ 民主党のマニフェストには、保険給付による現行の出産一時金(30万円)に加えて一人あたり20万円の出産助成金を給付することを盛り込んでいます。ほぼ自己負担なしに出産ができる計算です。
・ また、義務教育終了まで、子ども一人あたり月額1万6000円の子ども手当を支給することとしています。

○ 将来に希望を持ち、子どもたちの幸せを期待して子どもを産めるための「社会保障改革」、「食の安心・安全確保」のための政策や「環境政策」

・ 実は、「子どもたちの将来のために、民主党の年金改革に期待している」という方も多いようです。

○ 子どもを産み・育てることを応援するような職場環境を整えるための施策

今回は民主党がマニフェストや政策としてこれまで掲げてきたものを中心に挙げてみました。
分類は必ずしも適切ではないかも知れませんし、ここには書かなかったもので大切な施策もたくさんあります。
より本質的には、私たち大人自身が幸せを実感して、自分の子どもたちと、この幸せを分かち合いたいと思えるような社会づくりが大切ですよね。
また、戦争に対する不安があっては、希望を持って子どもを産み、育てることもできません。

今日も街頭で乳母車を押していたお父さんお母さんにお話しを聞きました。出産にお金がかかって大変だった、ふたりめを躊躇している、との声が結構ありました。

まだ人見知りの始まらない赤ちゃんは、私の「いないないばぁ」に、きゃきゃきゃと笑ってくれました。とっても幸せにさせてくれる笑顔です。

いずれにしても、これまでの制度の手直しではなく、それこそ大きな構造改革をする中で取り組んでいかなければ、子どもたちの笑顔であふれる社会をつくるのは難しいと思います。

私も一生懸命とりくんでいく決意を、ますます固くしています。


2005年08月27日(土)

マザー・テレサ

8月27日は、マザー・テレサの誕生日でした。

マザー・テレサは1910年生まれ。カトリックの修道女で、インドでもっとも貧しい人たちとともに生き、97年に亡くなったときにはインド政府による国葬が執り行われました。
1979年にはノーベル平和賞を受賞。その際、 「私自身はノーベル賞を受賞するには値しないけれども、世界の最も貧しい人々に代わって賞を受けます」と発言したそうです。
私を含めて、世界中の人々に勇気を与える人生を見せてくれた人でした。

 ところで、マザー・テレサが第一回の受賞者となった「世界生命賞」という賞の第2回受賞者は菊田昇さんと言う、 日本の、ここ宮城県石巻市の産婦人科の先生です。
菊田先生は、妊娠中絶などを希望して病院に来た女性たちに命の大切さを訴え、9年間で200人以上の赤ちゃんを世の中に送り出したのです。
そして違法であることを承知の上で子どもを欲しがっている夫婦に実子として斡旋し、「虚偽の養子縁組」を行わせました。
当時有名になった「赤ちゃん斡旋事件」です。

 菊田先生は医師法違反などで処分されましたが、子どもたちの命を救うために「実子特例法」の制定を訴え続け、子どものための養子制度とも言われる「特別養子制度」の実現につながったのです。
(特別養子制度は、 「実の」父母との親族関係が終了することや、戸籍上の記載も、ほぼ、「実の」子どもの場合と同じ記載になる点が通常の養子制度とは異なります。)

 強い使命感で、ひとつの目的に向かって粘り強い活動を続けられた菊田先生の姿勢に感銘を受けました。
「赤ちゃん斡旋事件」の投げかける大きな問題にも、まっすぐ向き合って行きたいと思います。


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