郡和子のコラム
2005年08月27日(土)
マザー・テレサ
8月27日は、マザー・テレサの誕生日でした。
マザー・テレサは1910年生まれ。カトリックの修道女で、インドでもっとも貧しい人たちとともに生き、97年に亡くなったときにはインド政府による国葬が執り行われました。
1979年にはノーベル平和賞を受賞。その際、 「私自身はノーベル賞を受賞するには値しないけれども、世界の最も貧しい人々に代わって賞を受けます」と発言したそうです。
私を含めて、世界中の人々に勇気を与える人生を見せてくれた人でした。
ところで、マザー・テレサが第一回の受賞者となった「世界生命賞」という賞の第2回受賞者は菊田昇さんと言う、 日本の、ここ宮城県石巻市の産婦人科の先生です。
菊田先生は、妊娠中絶などを希望して病院に来た女性たちに命の大切さを訴え、9年間で200人以上の赤ちゃんを世の中に送り出したのです。
そして違法であることを承知の上で子どもを欲しがっている夫婦に実子として斡旋し、「虚偽の養子縁組」を行わせました。
当時有名になった「赤ちゃん斡旋事件」です。
菊田先生は医師法違反などで処分されましたが、子どもたちの命を救うために「実子特例法」の制定を訴え続け、子どものための養子制度とも言われる「特別養子制度」の実現につながったのです。
(特別養子制度は、 「実の」父母との親族関係が終了することや、戸籍上の記載も、ほぼ、「実の」子どもの場合と同じ記載になる点が通常の養子制度とは異なります。)
強い使命感で、ひとつの目的に向かって粘り強い活動を続けられた菊田先生の姿勢に感銘を受けました。
「赤ちゃん斡旋事件」の投げかける大きな問題にも、まっすぐ向き合って行きたいと思います。
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