郡和子のコラム

2006年02月11日(土)

トリノでのイマジン

80の国と地域が参加する
トリノオリンピックが始まった。

開会式を録画放送で見て、
実は興奮している。

なんと素敵な演出だったろう。

オリンピック旗を持って入場したのは
ソフィアローレンをはじめ
平和へも貢献する女性ばかり8人。

粋で戦略的な計らいだ。

そして、
ヨーコオノのメッセージ。

ジョンレノンのイマジンが世界に響き渡った。

オリンピック開催中は紛争地域に停戦が呼びかけられるが、
それでも戦火は止まないと悲観的な見方がなされる。
しかし、トリノから今回、強烈なメッセージが発せられたように思う。

平和であることをイメージしよう。
みんながイメージすることで平和は訪れる。

ところで、
憲法改正国民投票法案について、
先日、民主党は与党側から共同提案を申し入れられている。
党憲法調査会の枝野会長は、
(1)「憲法改正国民投票法案」の共同提案に向けた協議は歓迎する、
(2)ただし、この協議は国民に開かれた公式の場で行うべき、
(3)衆議院ではすでに憲法調査特別委員会が設置されているので、その理事間協議の場で協議するのが適当、
(4)参議院での協議の場については、参議院側で相談する、
(5)衆参両院で足並みを揃える必要があるので、参議院での協議の場が発足した時点で衆議院での協議もスタートし、その上で衆参の連動を図る、つもりだという。

自民党案は条文の改正を一括して投票するもので、民主党案は、個別に投票をする、というのが大きな違いだ。
協議を始めるのはよし、としても、
慎重に国民の意見を集約して臨まなければならないと思う。

与党自民党の憲法の改正の狙いどころは、言わずもがな、9条。
平和を守るとしながら、日本を戦争のできる国に導くものだ。
9条を玉虫色にして環境権だの地方自治だの一括国民投票になれば、
平和憲法そのものが危なくなる。
更なる改正もハードルは低くなるだろう。
気づいてからでは遅い。
在日米軍基地の再編や自衛隊駐屯地の再編、日米の連携強化は、
アメリカの独善的な世界戦略の流れの中で、
日本をより「戦略列島化」させるものだ。

世界一の軍事国家アメリカ。
2006年の予算教書では、国防費を7%アップさせ、
中国を「脅威」とは言わなかったが
アメリカと対抗する可能性の一番強い国と位置づけ
それに対応する国防予算をつけた。

イラクもまだ終局が見えない。
イランの問題もある。

今一度、イマジンを口ずさむ。
トリノでのヨーコオノのメッセージを、
イタリアのオリンピックに寄せた思いをかみ締めたい。


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