郡和子のコラム

2006年10月14日(土)

報道の自由を脅かしかねない

総務省が短波ラジオ国際放送で、拉致問題を重点的に扱えという命令の方針だという。
とんでもない。
拉致の問題解決を急ぐのは共通の理解だが、政治が放送介入することに、恐ろしさを感じずにはいられない。
このことが乗じれば、命令の範囲が広がれば…、との不安を拭えない。
情報を政府がコントロールして、かの国のようになるのだろうか。
放送の根幹を揺るがす大問題だと思う。
先の戦争でも、報道が政府に加担したことへの大きな反省の上に立ち、報道の自主性、自由が保障されているのだ。
マスコミの使命は権力へのチェックでもある。
そのことを忘れてはならない。
命令放送が例外的に認められているといっても、プロパガンダ放送になるのは国民の利益にそぐわない。
今政府は、情報統制を進めようとの方向で、様々な法改正を用意しているといってもいい。
マスコミに身を置いた一人としても、総務省の方針は、絶対に受け入れられない。


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