郡和子のコラム

2007年07月22日(日)

年金の通帳眺め出る吐息

「病院が高嶺の花となる老後」
「年金の通帳眺め出る吐息」
「納税の月奇数月財布の中は虫の息」

先日知り合いのおかあさんからこんな川柳が書き添えられた手紙を頂戴しました。

そうだよな、税金がビックリするほど上がっただけじゃなく、年金から次々保険料が天引きされ、しかもそれも上がる一方だもの、無理もない…、そう思いました。

既に引かれている介護保険料の他に、来年4月からは、75歳以上の高齢者の方々から新たに医療保険料を、国民健康保険加入の65歳以上の方からも保険料が天引きされることになります。
現役を引退した方々の生活の糧となる年金から他の制度の保険料を強制的に差し引いていくというのは、どうなのでしょう。財産権の侵害に当たらないか、と、問題提起される人もいます。
私も年金制度の根幹が問われる問題だと思います。

加えて、年金制度、日本では25年掛け続けなければ受給権が発生しません。24年11ヶ月掛けても、掛け捨て、没収です。(こんな制度は他国にありません。)

未納も減ってはいません。昨年度の未納率は35%、しかも、本来払うべき保険料を満額払っている人は半分しかいません。保険料を減免されていたり、未加入だったり。
大きな原因は、「年金不信」「保険料が定額で、低所得者に負担が重い」からでしょう。

一番許せないのは、今回、年金保険料を永久に給付金以外に流用することを認めてしまったことです。

年金を変えなくてはなりません。
そのためにも政権を変えてください。

「年金の通帳眺め出る吐息」
生きる希望を奪ってはなりません。


2007年07月06日(金)

~議会制民主主義が崩壊した国会~166通常国会を終えて

河野洋平衆議院議長の会期終了の挨拶は「国会運営のあり方を考えさせられた」で締めくくられました。

166通常国会は、単なる多数決の場に成り下がり議会政治の崩壊を意味するようなものでありました。

民主主義とはなんでしょう。
最終的には多数決で決定がなされるのは間違いありませんが、多数決の前に、なすべきことがあります。私たち国会議員ひとりひとりは、法案について吟味するため議論を重ねるためにこそ国会に送って頂いています、与党であれ野党であれ、それぞれが国民の皆様の付託を得て。そして、野党である私たちは、政府与党が進める政策の、ここが分からない、ここが問題だ、ここはこうあるべきではないか、と、法案の中身について政府与党に説明をさせ、国民の皆さま方に情報を提供する役目を担っているのだと思います。そして、より国のため国民のためになる制度として法律を世に送り出すのですが、この国会は、法案の中身の審議もそこそこに強行採決が連発されました。政府与党は、よく、審議時間を取り上げますが、単なる開催時間の長短ではなく、中身の審議が深まったのかどうかが重要です。その点、成立した重要法案は、法案の中身の審議も入れず強行に採決が行われたものも少なくありませんでした。
年金法案の委員会採決での行動で懲罰委員会が開かれましたが、委員長を「宙に浮かせたまま」の強行採決で最終的に内山議員に登院停止30日の異例の厳しい懲罰が下されましたが、これとて、数の暴力ではなかったでしょうか。また、会期を一週間残した参議院29日の本会議、未明にまで及びましたが、委員会採決を飛ばして中間報告で採決させる「禁じ手」まで使うファッショぶりでした。
大多数を得ている政権党は、野党や世論の批判や意見に謙虚に耳を傾け理解と合意の上で採決し最終の多数決で決めていくべきです。これが議会制民主主義ではないでしょうか。

この国会は、議会制民主主義が崩壊、いや、消滅した国会でありました。

日本に真の民主主義を確立させる戦いが迫っています。
年金の問題も争点のひとつでしょうが、このような議会制民主主義の消滅を是とするか否かの戦いだと思っています。


2007年07月05日(木)

全国・鯨フォーラムin石巻 是非いらしてください

「捕鯨を守る全国自治体連絡協議会」が5年計画で実施する「全国鯨フォーラム」の第一回大会が石巻市を会場に、7月7日8日の両日開催されます。

前にコラムで私自身幼い頃の食材だったクジラについて触れさせていただきましたが、ベーコンといえばクジラ、ステーキといえばクジラ、安くて安全で美味しい食材でした。

フォーラム開催地の石巻の土井市長は、5月末、アンカレジでのIWC総会に参加し、沿岸小型捕鯨の再開を英語で切々と訴えられました。捕鯨基地鮎川を持つ自治体の長としても生存のための捕獲枠が認められている先住民の扱いに準じ「消費は地域に限定する」と譲歩して国内4ヶ所での沿岸捕鯨の解禁を提案したわけですが、ロシアなどの捕獲枠は5年更新、グリーンランドはその枠が拡大されたのに反し、日本は全く認められませんでした。

こうした中で開かれるフォーラムです。
かつて栄えた捕鯨基地鮎川の皆さんがクジラと共にどのように生きてきたのか歴史をたどった映像もご覧いただき国内の皆さまにも広くご理解を頂くこと、また、クジラの肉を使った学校給食を是非味わっていただこうと試食会も予定されています。
そして、沿岸小型捕鯨の町が一堂に集まってミーティングも行われます。

日本の沿岸捕鯨は地域の生活に密着した伝統であり文化だと思います。

5月の総会でIWCの議長が「少しでも多くの国がIWCの異常な状況を見つめ変えていくきっかけになるよう希望する」と最後締めくくったそうですが、私も感情的な反対に偏向した総会だったと悔しく思いました。新たな道を考えるべきなのかもしれません。
日本はこのままIWCの枠内にいて理解を深める努力を重ねるのか、あるいは新たな機関の設立を考えるか、それを議論する出発点でもあります。

全国から多くの方々にご参加いただきたいと思います。


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