郡和子のコラム

2008年04月08日(火)

大物某、そろそろなんとか風が…の発言翌日、私の想い

「年金が消えたままなのに後期高齢者医療制度の保険料が天引きされる。納得できない。」79歳の女性が訴えました。
脱退手当金を受け取ったとして女性の厚生年金113カ月分が支給されずにいます。身に覚えがないのに調査を依頼しても埒が明かず第3者委員会に申し立てを行って現在結果を待っているところです。
女性が受給している年金は月額50200円。そこから介護保険料が引かれて月46800円で生活をしています。正しい年金額を受給できていないのに、この4月15日からは更に後期高齢者医療制度の保険料11400円が天引きされることになり、「1日も早く死にたいと毎日思いますが、このことが決着しなければ死ぬにも死ねない状況です。死ぬ前に1日でももらえるはずの年金を手にしたいです。自分の給料からちゃんと払ったお金ですから」、女性はこう話を締めくくりました。
今朝4月8日の民主党厚生労働・総務の合同部門会議の一コマです。

年金の問題は、5000万件のうち3月末までに統合できたのはわずか417万件、与党の公約違反ははっきりしていますが、この件で与党の誰も謝罪はしていません。統合不可能とされた記録は2025万件に上ります。
また、あいた口がふさがらないとはこのことでしょう、第3者委員会に申し立てのあった2万件の事例のうち約160件が標準月額の記録改ざんが行われた可能性があること、保険料40年分の満額を収めたにもかかわらず余計に徴収し続けてしかも返さない…、等、次から次に出てくる年金保険料の杜撰な管理と背信行為の数々。

そんな中で、月15000円以上年金を受給されている方すべてから強制的に健康保険料の天引きが始まるのですから、冒頭の女性ならずとも全国から怒りの声が上がるのは至極もっともなことだろうと思います。

ところで、暫定税率の期限が切れてガソリンの値段が下がったことを歓迎して「よく頑張った」と言ってくださる方が多い一方で、財源不足にどう対応するのだ、ガソリンを下げて環境問題をどう考えるのだ、与党との審議に応じないのはけしからんと、民主党に対する不満の声も地域を回り聞かせていただきました。まだまだ説明不足のところがあるのだと反省いたしますが、なんと誤解が多いことか。
1:道路特定財源の一般財源化・暫定税率の撤廃は、税金の徴収の在り方と使い道を公正で公平・透明・そして納得できるものに変えていきたい。2:お上の言うことを聞かぬのならお金は渡さないという超中央集権的国家ではなく(まさにこの間、自治体の動きは国に牛耳られた情けないものでした)、財源を移譲し地方がしっかり地方の裁量で行政を担えるよう地方主権を確立すること。そして、3:官僚政治からの脱却。これが私たちの大きな目標でした。そして、それを実現するためにも、税収の不足対策、地方への配慮、ガソリンスタンドへの配慮、など、暫定税率の影響に対する手当や政策も法案として提出し、日程に余裕をもった審議要求をしていたにもかかわらず、そうです、少しも応じなかったのは与党の側でした。

そして、今回、06年に強行採決された後期高齢者医療制度の廃止法案も提出を済ませ、同じぐらい悪評高い障害者自立支援法抜本的見直し法案も、どうか審議に応じてほしいと求め続けているのにも関わらず、知らぬ存ぜぬの対応です。

そもそも、マスコミを通じて見えている国会は、現実のものとちょっと違っているのかもしれません。
たとえば、年金の問題で枡添厚生労働大臣が「すぐに検討します」「早急に対応します」とやる気を前面に出すものの、現実は何にも動いていない、やらせていない、「ポーズだけ」であること。
福田総理が毎日インタビューで「ねじれで民主党が…」とぼやき続けいかにも民主党が困らせている構図を演出。本当は、政治の変革期のビジョンが立てられない政権党の政権担当能力のなさであるのに。

しかし、少しずつ皆さんもお気づきのように、失政にふたをし続けた長期政権の汚れが「ねじれ」という状況下で表面化してきて、反対の声を封じ込めたり審議が十分でないままことを迅速に進めるのは、必ずしも良いことではない、むしろ、もっとチェックが必要なのではないか…。
「ねじれ」の今が日本の未来の政治のための通過点で、国づくりの政策議論が進む、そして、それを国民が選ぶのだという民主主義の根本原理を改めて期待をもって感じていただけるようになったのではないかと思います。

ところで、自民党の大物議員も、ここにきて「そろそろ、なんとか風が…」と解散風を吹かせはじめたようです。
前回敗れた選挙区での戦いに勝利するため、なおいっそう努力して挑もうと思います。皆様のご支援をお願いいたします。


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