郡和子のコラム
2008年06月24日(火)
2008年通常国会を終えて
2008年の通常国会も6月20日幕を閉じました。
衆参与野党逆転の国会は、とても緊張に満ちた国会だったと思います。
十分な審議もなされず強行採決が続いたこれまでと比べ、今回の国会は、法案の成立率は8割に届かず低調と報じられましたが、それは、ようやく審議が活性化し政府提出案の問題点を洗い出せたからに他なりません。
私たちが主導権を握り成立させた議員立法は被爆者援護法の改正や介護職員人材確保対策、ハンセン病対策など17本、よりよい形で審議できたことは評価に値すると自負いたします。
何より、一番の成果は、道路特定財源の問題、・暫定税率の問題で、徴収された税金の使い道について皆さんに問題提起をさせていただいたことだと思います。
一時的とはいえ、暫定税率を撤廃させガソリンの値段を下げたこと、政府に一般財源化の方針を余儀なくさせたことは、大きな成果でした。
また、小泉政権下で強行採決された後期高齢者医療制度では、全国の高齢者の皆さんから不安や不信や不満が噴出しました。
5095万件の宙に浮いた年金のうち、わずか500万件しか持ち主がわからないのに、これまで以上の保険料が年金から天引きされ、差別医療が持ち込まれた制度に、山口の補欠選挙や沖縄の県議会議員選挙で、はっきりと「ノー」の声が上がったにもかかわらず、福田総理はだんまりを決め込み、参議院で廃止法案が可決され、さらには現憲政史上初めて問責決議が可決されたことも無視し、政権維持に余念がないことについて、怒りを通り越し呆れてしまうばかりです。
国会を終えた6月21日に、仙台市内で宮城県第1区総支部大会を大勢の党員サポーターの皆さまとともに開催させていただきました。
大会の冒頭、6月14日発生した岩手・宮城内陸地震で亡くなられた皆さんに黙とうをささげ、議事に入らせていただきました。
総会後は、岡崎トミ子県連代表にもご挨拶をいただき、次の内閣年金担当大臣・党政調会長代理の長妻昭衆議院議員を迎え「霞が関を斬る」と題して講演会を開催させていただきました。
官僚内閣制の限界、長期政権の腐敗を炙り出した国会を振り返り、ご参集いただいた皆さんと活発な意見交換をし、「政権交代」へ向け思いを一つにしたところです。
(なお、総会の会場に、地震の被災地に入り視察させていただいた被害状況の写真なども展示し、義援金のご協力も呼びかけさせていただきました。多くの皆様から24,015円のご協力をいただきました。県連を通して集約し被災者の皆様へお渡ししたいと思います。)
ところで、福田総理のもとまとめられる「骨太方針2008」の素案は、1)日本経済の課題と改革の視点、2)成長力の強化、3)低炭素社会の構築、4)国民本位の行財政改革、5)安心できる社会保障制度、質の高い国民生活の構築、6)2009年度予算の基本的考え方、という全6章で構成されていますが、中身は相変わらず格差を是正するどころか階級社会を定着させ、さらに消費税の増額への道筋を作っていこうというものに他なりません。
官僚に甘い、身内に甘い、とのそしりを免れません。
自由市場の経済政策が優先されてきたことで、秋葉原の事件の背景にある雇用環境の問題も看過できなくなっています。社会保障のセイフティネットの穴が大きくなるばかりで、階級社会が形成されてしまったことに的確な対応ができない政権は、もはや限界ではないでしょうか。
政治の転換点である、そのことを再確認し、来るべき総選挙へ向け政策を積み上げてまいります。
2008年06月15日(日)
安心できる日本をつくるために
岩手・宮城内陸地震で被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。
現在の仙台市域(旧泉市・旧宮城町・旧秋保町の区域を含む)で、死者16人、重軽傷者10,119人、住宅の全半壊が4,385戸、部分壊が86,010戸という多大な被害が生じたあの宮城県沖地震からちょうど30年を迎えたばかりの宮城で、また大きな地震が起きました。
今回の地震は、内陸部の直下型、地震の規模マグニチュードは7,2という大規模なもので、震源の深さは8キロと浅く、それだけに甚大な被害が震源地付近の山間部で起きました。
「山が崩れた」「道路が消えた」地震は、死者6人、行方不明者13人、(15日昼現在)、ケガ人も多数発生しました。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、行方不明の皆さんが一刻でも早く救助され、そして、被害にあわれた方々が一日も早く元気にそして安心できるようになることをお祈りいたします。そのために、私たちも力を尽くしたいと思います。
さっそく、岡田克也副代表を団長とする調査団が被災地に入り被害の状況を視察し、その報告集会も仙台市内で開きました。都市型の宮城県沖地震を経験された皆さんも、今回の大地震の被災者の皆さんに対して温かいご支援をいただき、うれしく思います。
ところで、昨年の11月、衆参与野党逆転下で「被災者生活再建支援法」を改正いたしました。
支援法は阪神大震災で多くの住宅被害が生じ、その復興が大きな課題になったことを受け制定されたものです。
しかし、この支援法は、住宅再建に関しては、「私有財産である住宅に公費を投じるべきではない」と先送りにされてきましたが、住宅の再建は個人レベルの再建だけでなく地域社会全体の復興に極めて重要であると、私たちがかねてから主張し、過去4回にわたって議員立法を提出、ようやくこの「ねじれ国会」において実現にこぎつけたものでした。
地震をはじめ自然災害が多発する日本において、誰もが被災するリスクを抱えています。私たち民主党は、地域の防災のために、また災害や被害の状況をふまえたよりよい制度つくりのために、今後も懸命に取り組んでいくつもりです。
さて、この通常国会においても、私たち民主党は「生活が第一」の政治を実現する数多くの議員立法を国会に提出しました。
しかしながら、衆議院の圧倒的な与党の勢力下で実現を見たものは僅かにすぎません。
あの道路特定財源、消えた年金問題、後期高齢者医療制度問題に代表されるように、政権与党は、批判が大きい国民世論を意識しつつ、私たちが提出したものから少しの上澄みをとって、世論の批判をかわしながら政権維持を図ろうという姿勢に終始しています。
憤りを禁じえません。
地域を回って国民の皆さんの怒りも収まりをみせない状況だと感じています。
一部の方々には、民主党は対案を示さず政局ばかりを考えているのではないかと指摘されることもありますが、私たちがよい対案を示せば示すほど、政権維持のためにそれらが利用されてしまいます。しかも、小手先、付け焼刃的に。これでは、いつまでたっても私たちが目指す「真の改革」「安心安全の社会づくり」に結びつかず、歯ぎしりする状況が続いているのです。
しかも、これまで官僚からの情報は圧倒的に与党にもたらされ重要な情報は隠され続けてきました。この「ねじれ」で、僅かずつ明らかになった尋常ならざる官僚の無駄使い、そして政府の管理能力のなさ、癒着。現実は一部の高級官僚主導の「官僚内閣」であり、お飾りの内閣でも、(その方が高級官僚に都合がいいからか)政権は維持されたままです。
この現状を打破するには、やはり政局に持ち込んで、一日も早く政権を交代するしかありません。
ただ単に権力が欲しいのではありません。
官僚内閣から脱却し、クリーンな政治で、公平で公正、安心で安全な社会、希望の持てる社会にするには、政権党にならなければなりません。それには、やはり「政局」なのです。
皆さまのお力が必要です。
安心できる日本をつくるために、皆さまのお力を、お貸しください。
2008年06月14日(土)
岩手内陸南部地震
今、コラムを書き込むところで、強い地震が起きました。
緊急速報からわずか2秒程でかなり強い揺れがやってきました。その後、ゆっくりと長い時間横揺れ。
玄関をあけつかまりながら踏ん張って立ち家族同士声をかけ合いましたが、家の中で荷物が落ちたりすることはありませんでした、けがもありません。
仙台は震度5強、5弱、岩手県内陸部が震源で宮城県北部でも6強を観測したということです。
まだ船に乗っているように揺れているような気がします。
宮城県沖地震からちょうどこの12日で30年が過ぎました。
当時、私の住む地域は大きな被害があり、家が倒壊したり地割れがしたり、集団移転を余儀なくされたところもありました。その時のことが頭をよぎりました。
救急車のサイレンが聞こえてきました。
大きな被害がないことを祈りますが、まだ各地の状況は分かりません。
近所の周りを見回して被害はないようですが、県北部が心配です。
中国四川大地震の被害を受けて学校などの耐震工事を迅速に進めるために国の補助を拡大することが決まったばかりです。
あわてながらの書き込みですみません。
我が家は家具が倒れないようにしっかり止めていますが、皆さんのところはどうだったでしょうか。
情報収集に忙しくなることでしょう。
書く予定だったコラムは後日にします。
お許しください。
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