郡和子のコラム
2008年06月15日(日)
安心できる日本をつくるために
岩手・宮城内陸地震で被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。
現在の仙台市域(旧泉市・旧宮城町・旧秋保町の区域を含む)で、死者16人、重軽傷者10,119人、住宅の全半壊が4,385戸、部分壊が86,010戸という多大な被害が生じたあの宮城県沖地震からちょうど30年を迎えたばかりの宮城で、また大きな地震が起きました。
今回の地震は、内陸部の直下型、地震の規模マグニチュードは7,2という大規模なもので、震源の深さは8キロと浅く、それだけに甚大な被害が震源地付近の山間部で起きました。
「山が崩れた」「道路が消えた」地震は、死者6人、行方不明者13人、(15日昼現在)、ケガ人も多数発生しました。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、行方不明の皆さんが一刻でも早く救助され、そして、被害にあわれた方々が一日も早く元気にそして安心できるようになることをお祈りいたします。そのために、私たちも力を尽くしたいと思います。
さっそく、岡田克也副代表を団長とする調査団が被災地に入り被害の状況を視察し、その報告集会も仙台市内で開きました。都市型の宮城県沖地震を経験された皆さんも、今回の大地震の被災者の皆さんに対して温かいご支援をいただき、うれしく思います。
ところで、昨年の11月、衆参与野党逆転下で「被災者生活再建支援法」を改正いたしました。
支援法は阪神大震災で多くの住宅被害が生じ、その復興が大きな課題になったことを受け制定されたものです。
しかし、この支援法は、住宅再建に関しては、「私有財産である住宅に公費を投じるべきではない」と先送りにされてきましたが、住宅の再建は個人レベルの再建だけでなく地域社会全体の復興に極めて重要であると、私たちがかねてから主張し、過去4回にわたって議員立法を提出、ようやくこの「ねじれ国会」において実現にこぎつけたものでした。
地震をはじめ自然災害が多発する日本において、誰もが被災するリスクを抱えています。私たち民主党は、地域の防災のために、また災害や被害の状況をふまえたよりよい制度つくりのために、今後も懸命に取り組んでいくつもりです。
さて、この通常国会においても、私たち民主党は「生活が第一」の政治を実現する数多くの議員立法を国会に提出しました。
しかしながら、衆議院の圧倒的な与党の勢力下で実現を見たものは僅かにすぎません。
あの道路特定財源、消えた年金問題、後期高齢者医療制度問題に代表されるように、政権与党は、批判が大きい国民世論を意識しつつ、私たちが提出したものから少しの上澄みをとって、世論の批判をかわしながら政権維持を図ろうという姿勢に終始しています。
憤りを禁じえません。
地域を回って国民の皆さんの怒りも収まりをみせない状況だと感じています。
一部の方々には、民主党は対案を示さず政局ばかりを考えているのではないかと指摘されることもありますが、私たちがよい対案を示せば示すほど、政権維持のためにそれらが利用されてしまいます。しかも、小手先、付け焼刃的に。これでは、いつまでたっても私たちが目指す「真の改革」「安心安全の社会づくり」に結びつかず、歯ぎしりする状況が続いているのです。
しかも、これまで官僚からの情報は圧倒的に与党にもたらされ重要な情報は隠され続けてきました。この「ねじれ」で、僅かずつ明らかになった尋常ならざる官僚の無駄使い、そして政府の管理能力のなさ、癒着。現実は一部の高級官僚主導の「官僚内閣」であり、お飾りの内閣でも、(その方が高級官僚に都合がいいからか)政権は維持されたままです。
この現状を打破するには、やはり政局に持ち込んで、一日も早く政権を交代するしかありません。
ただ単に権力が欲しいのではありません。
官僚内閣から脱却し、クリーンな政治で、公平で公正、安心で安全な社会、希望の持てる社会にするには、政権党にならなければなりません。それには、やはり「政局」なのです。
皆さまのお力が必要です。
安心できる日本をつくるために、皆さまのお力を、お貸しください。
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