郡和子のコラム

2008年09月14日(日)

その国の政治はその国の民度に比例する

企業の倫理観が壊れています。
汚染された非食用米を食用に転売し、儲けを上げる。
この事件はお酒だけでなく菓子だけでなく子どもたちや病人やしょうがい者お年寄りらの給食にもなっていた…。

政治の倫理も壊れています。
太田農水大臣のこの件での「消費者の権利より事業主の権利」発言。
かつての「レイプは元気の証」という驚きの発言がよみがえってきました。政治家の資質が疑われます。
誰を守るために政治があるのでしょう?

年金の問題も当初与党は「心配いりません、あなたの年金は消えていません」との政府広報を出していました。去年の参議院選挙の折も、与党の選挙応援といってもいい政府広報が次々皆さんのお宅に配られたことを思い出します。
政権維持のためなら税金をつぎ込んで何でもやる体質。
政権という権力はよほど手放したくない旨みがあるのでしょうか。

5人の方が出馬した自民党総裁選挙、連日マスコミで報じられていますが、このお祭り騒ぎで政権を延命させたいとの思惑がはっきり。総理大臣の突然辞任(それも二人も続けて)したにもかかわらず、それに対する謝罪も政治への信頼を傷つけたことへのお詫びもないまま、候補者たちは街頭演説で私たちがかねてから主張していた「国民の生活第一」の政策の良いとこどりともいえるような発言をしています。
特に小池さんの「官僚主導の政治から政治主導へ変えます」とのフレーズには驚きました!
自民党政権はこれまでが官僚任せで政治的責任を果たしてこなかったことを図らずも明らかにしたわけで、やる気ならとっくにできていたはずでした。
なぜできないか、してこなかったかが、問題なのです。
一部の富裕層と既得権益を守りたい官僚に「先生」とおだてられ権力の甘い汁を互いに貪り、国民の生活を自己責任論ですり替えて困窮させた責任をいったいだれが取ったというのでしょう。
これでは、火をつけておきながら自分で火消しを演じるのと同じです。

小泉構造改革後、改めて言うまでもないのですが、私たちの収入はどんどん目減りし負担だけが増えていきました。格差があらゆるところで拡大。そして、物価高。悲鳴が上がりました。
地方への交付税や補助金は36兆円、地方の基幹産業ともいえる公共投資は11兆円、合計47兆円も減らされ、中小企業は生き残りにあえぎ経済は疲弊、教育、医療、介護など公共サービスも著しく悪化しました。当然の結果でしょう。その政策をけん引した小泉政権の中枢、閣僚だったのがこの5人の皆さんです。

日本人は長い間、政府に飼いならされてきたのではないでしょうか。
本来は主権者たる国民が主人公のはずです。
一揆がおきてもおかしくない政治状況なのに、おとなしくお上に従い、何度も裏切られ続けても尚その足にしがみつき…、これでは何も変えられません。
皆さんが「いい加減に政治を変えたい」と痛感したからこそ、昨年の参議院選挙で政権交代可能な政党に私たちを育ててくださったのだと思います。

「その国の政治はその国の民度に比例する」と言いますが、自民党総裁選の後近いうちに行われるであろう解散総選挙は、海外からも日本国民の民度が注目されるでしょう。是非ここで政権交代を実現し真の民主主義、生活者主権の政治を、そして、政治家が責任をしっかり果たすという当たり前のことを皆さんとともに確立させたいと思います。
政権交代でしか政治は浄化しません。


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