郡和子のコラム

2011年11月19日(土)

復興のシンボル「復興道路」の着工

三陸沿岸道路の志津川トンネル工事がきょう着手され、復興道路・復興支援道路の完成に向けた第一歩が刻まれました。

東日本大震災では、「道路」が近隣の住民の皆さんの避難場所として利用されただけでなく、その後の救援活動や、食糧・医薬品・生活用品など支援物資の輸送を可能にし、道路が沢山の命をつなぐ重要な役割を果たしました。

壊滅的な被害を受けた釜石で誰一人被害者を出さなかった釜石東中学校・鵜住居小学校の取り組みは、「釜石の奇跡」として称えられました。
小学生たちの手を引きながら、迫ってくる津波からより安全なところへ「てんでんこ」に逃げ、最後はみんなが釜石山田道路までたどり着き助かったのでした。
「小学生を先導する」「まず高台に逃げる」との防災教育も徹底していたからでしょう。
そして、この「命の道」があったからこそ、多くの命が救われたのでした。

こうした災害に強い道路ネットワークを一日も早く張り巡らせることが重要で、三陸沿岸道路の整備は「復興道路・復興支援道路」として早期着工・早期開通を地元の方々からも強く要望されており、政府としても今後おおむね10年で全線供用開始を目標として掲げました。

きょう南三陸町の現場で行われた着工式には多くの方々がお集まりで、共に復興への確かな一歩を喜びあいました。

国会では本格的な復興予算である3次補正予算案が間もなく成立の見込みで、また、地域の創意工夫で復興を推進するための枠組みとして、さまざまな規制や手続きの特例措置や、税・財政・金融の支援をワンストップで講じる復興特区、ハード・ソフト各事業で自由度の高い使い勝手の良い復興交付金を盛り込んだ特区法案も審議が始まりました。復興庁設置法案も含め一日も早い成立を目指します。

志津川トンネルの着工を期に、復旧から復興へ向け希望を届けられるよう、私も宮城県の現地対策本部長としてなお一層頑張ってまいります


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