郡和子のコラム

2013年02月26日(火)

身を切る姿勢は与党にはない

補正予算は今日、参議院で、民主党・新緑風会、みんな、生活、社民党の野党4党が共同提出した修正案が、賛成110反対122で否決され、政府提出の12年度補正予算3案が、賛成117反対116の1票差で可決され成立しました。
一票差での成立です。

補正予算ですから、今年度中に執行できなければ繰り越しになり、その作業だけでも大変な負担です。
国土強靭化の名のもと借金での公共事業の大盤振る舞いは、被災地にとって復興の足かせになる大きな心配もあります。
今でさえ、人や物が足らず、復興事業の入札が不調に終わる例が後を絶たないというのに。

日本は今、1千兆円をこえる借金を抱える財政の危機的状況で、財政健全化は喫緊の課題です。
なのに相変わらず赤字国債の発行に依存して経済成長を目指すというのですから、残念でなりません。

政府は13年度予算案が、税収よりも国債発行額が下回って財政規律を重視したと言っていますが、15か月予算と言ったのは政府の側で、この補正予算分を合わせれば、新規国債の発行額は47兆5500億円。税収の43兆1000億円を上回るのが実態で、財政健全化は繕っただけです。

行財政改革を厳しい状況下で進めてきた私たちですが、残念ながらそうした姿勢は与党にありません。
選挙に負けるとはこういうことか…。

また、社会保障と税の改革の論議で、今年8月21日までに国民会議で議論し法改正を行うとしたのに、社会保障改革の議論は進まず、何より、議員定数削減の議論も、解散前に委員長手当の見直しの法案を衆議院で可決しながら参議院では仕上がらず廃案になったままで進めようともせず、身を切る姿勢は、全く与党に見られません。
選挙に負けるとはこういうことか…。

円安の影響で物価が上がっています。
デフレ脱却、物価上昇が実現できても、所得が上がらなければ、私たちの暮らしは厳しさを増すだけ。
これも注視しなければなりません。


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