郡和子のコラム

2013年03月09日(土)

東日本大震災から2年 改めての決意

経験したことのなかった大きな長い揺れ、その後、美しかった海が牙をむき…、私たちの故郷は、暮らしは、一変してしまいました。
決して忘れることができないあの東日本大震災から2年です。
あの日が夢であれば、あの日の前に戻りたい、幾度となく思う日々ではなかったでしょうか。

改めて、犠牲になられた多くの方々、依然行方が分からない方々に、哀悼の誠をささげるとともに、被災されたすべての皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。

未曽有の危機を何とか乗り越えようと、被災当初、誰しもがそれぞれに出来ることに集中し、行政の足りないところも率先して分担し連携して取り組んで頂きました。
「寝るのも忘れてやった」という団体の皆さん、ボランティアの皆さん、多くの皆さんの支援で、とりあえずの危機を乗り越えられた時は、感謝の気持ちで胸が熱くなったものでした。

私自身も、被災された方々に逆に励まされながらだったかもしれません、復興の政務官としてふるさとの復興に携わり、多くの方々の声を、少しずつではありましたが形にしてまいりました。

「復興の視える化」、復興計画の進捗状況を見えるようにして皆さま方の不安を少しでも和らげられるようにと努めてまいりました。また、さまざまな規制を緩和して復興のスピードアップにも努めてきたつもりです。
復興のシンボルとなる三陸道は全線開通に向けあの東京オリンピック時を上回る猛烈なスピードで進めていただいていること、防災集団移転事業も着々と各地で宅地造成が進み出し、それぞれに関係する多くの方々の働きに頭が下がります。

南北700キロメートルにもわたる東日本大震災の沿岸被災地の復興事業は、これまで日本の誰もが経験したことのない、大規模で、数や種類も多く、複雑で困難なものばかり。
これを乗り越えることが日本の未来を開くとの思いは変わりません。

恒久的な住まいを望みながら、多くの方々がまだ狭い仮設住宅で将来への不安を抱え、体の不調や心の不調を訴える方も少なくありません。またそうした声さえ上げられず孤立を深めている方もいらっしゃると思われます。
被災されたお一人お一人にさまざまな事情があり、きめ細かい対応が求められ、むしろこれからが厳しい復興の本番です。
あらゆるマンパワーの不足、生コン等の復興公共事業の資材不足など、足かせになる課題も見えています。
復興のお金を確保しても、的確に執行される体制を構築できなければ、残念ながらなかなか前へ進めません。

立場は変わりましたが、被災された皆さんの思いを共有し、これまでの知見や経験を生かして、これからも全力を尽くす所存です。

被災された皆さん、そして東北に暮らす人々が、心の底から笑顔になれる日が来るように、当面の課題、中長期の課題を的確にとらえ解決策を導き、全力で頑張ってまいります。


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