郡和子のコラム
2013年05月24日(金)
国連防災会議の仙台開催が決まりました
2015年の国連防災会議の仙台開催が決まりました。
尊い犠牲を払った大震災から学んだ教訓を広く伝え、後世へ継承して行くこと、世界の防災文化の発展に寄与していくことは、あの震災を経験した私たちの責任でもあります。
会議には各国や国際機関、民間団体などから延べ約6万人が参加する見込み、東北で開かれる国際会議では最大規模です。
2015年の3月、約1週間の日程で開催されるこの会議には、約5000人が出席する本体会合の他、関係機関や非政府組織(NGO)が主催する関連会合が、県内の被災自治体、また岩手、福島両県でも開催される見通しです。
被災地で防災に向けた国際会議が開かれることは大変意義深いこと。
復興に向けても大きな意味を持つものだと歓迎いたします。
ぜひ、市民の皆さんとともにこの大きな国際会議を成功させましょう。
ところで、本屋さんに東日本大震災に関連した本がたくさん並んでいます。
私も本屋さんに立ち寄るたびに、その中から何冊か買い込んで読ませていただいています。
また贈呈いただき読んだ本も少なくありません。
皆さんも何冊かお読みになられたことと思いますが、いったいこの間、どれだけの震災関連の本が出版されたのでしょうか?
筑摩書房さんのPR誌「ちくま」(100円)4月号で紹介されていました。
土方正志さんの「東北、そして本のはなし」の中にあったもので、2012年9月11日までで、2、303冊だそうです。
よく調べられたと感心いたしますが、その後も出ているだろうから3000冊は下らないでしょうか。
つい先日は、漫画の本を読ませていただきました。そこに実名で出てこられる方々によく存じ上げる方も少なくなく、似ているなぁと感心しながらページをめくりました。
動画もそうです、おびただしい記録を残していく作業もまた重要です。
「東日本大震災の記録などの国全体としての収集・保存・提供については、国〔内閣府、各省庁、国立国会図書館、国立公文書館等〕及び地方公共団体は、過去に起こった大災害の教訓や災害文化を確実に後世に伝えていくため、大災害に関する調査分析結果や映像を含めた各種資料をアーカイブとして広く収集・整理し、適切に保存するとともに、広く一般の人々が閲覧できるよう公開に努めるものとする。」
これは、私が政府にいた昨年9月、中央防災会議で決定したもので、今その取り組みが進められています。
また、大震災の教訓を生かすために、被災地等で丹念に聞き取り調査を行い、各種会議体でもご検討いただき方向性を取りまとめ、今、それが、災害対策基本法の改正案に、さらに大規模災害からの復興に関する法律案として形になり、今国会で審議されています。
(提案は残念ながら現政権下になったわけですが)
災害対策基本法改正は、
1;大規模・広範な災害に対する「災害緊急事態の布告」と経済活動の維持など政府の即応力を強化すること。
2;高齢者・障害者等、避難に配慮を要する名簿を予め作成するなどして住民等の円滑で安全な避難を確保すること。
3;被災者が一定期間滞在する避難時の生活環境の確保など、被災者の保護対策の改善。
4;「減災」の考え方など災害対策の基本理念を明確化し、平素からの防災への取り組みを強化すること。
復興に関する法律案では、
復興組織や復興計画作成のほか、市町村からの要請があれば、漁港、道路、海岸保全施設や河川など地方公共団体が管理するインフラの災害復旧事業を、都道府県だけでなく国が代行できることを明記しました。
(法律がなく東日本大震災の復興庁設置まで時間がかかったことへの反省もあり、あらかじめ準備することにしたものです)
実は、この国会で審議されている法案は、私たち民主党政権下で検討し、立法の準備を進めてきたものが少なくありません。
取り組んできたことの最後の仕上げが、政権交代で自公政権に移ってしまい、手塩に育てた子どもを見送る親のような気持ちでしょうか、複雑な思いです。
法案を提出しても、審議に応じてもらえなかったものもたくさんありました。
進まない政治、決められない政治と言われたけれど、進ませない決められないようにしたのは、当時の野党自民党でもありました。
ほんとにずいぶん苦労させられました。
しかし、何故審議に応じてくれなかった法案を、政権についたらまるでなかったことのように提案できるのかも、不思議です。
民主党政権下で一緒に取り組みながら今地域で踏ん張っている同志の顔がよぎる国会です。
その悔しさを闘志にかえて参院選に臨もうと思っています。
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