郡和子のコラム
2016年03月27日(日)
民とともに進む「民進党」誕生
今日、2016年3月27日、東京都内のホテルで、私たちは、新しい政党「民進党」を発足させました。
「民進党」は「民とともに進む」、つまり、市民の皆さまの立場に立って市民の皆さまの願いと政治とを繋いでいく政党です。私も、当事者の声、声なき声、願いを、国会審議の中で伝え続ける、その先頭に立ちたいと決意を新たにいたしました。
「民主党」と言う党名が消えてしまったことに、残念な気持ちも少なくないのですが、安倍政権と対峙する新たな旗印のもとで大きな塊として結集し、今一度、政権交代を目指して頑張って参ります。
私たちは「民進党」の「綱領」の前文で以下のようにまとめました。
『 我が党は、「自由」「共生」「未来への責任」を結党の理念とする。
私たちは、「公正・公平・透明なルールのもと、多様な価値観や生き方、人権が尊重される自由な社会」「誰もが排除されることなく共に支え、支えられる共生社会」「未来を生きる次世代への責任を果たす社会」を実現する。 』
そして、私たちが目指すこの国のかたち・社会を、次の5つの柱で提示しました。
1:自由と民主主義に立脚した立憲主義を守る
私たちは、日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持し、自由と民主主義に立脚した立憲主義を断固として守る。象徴天皇制のもと、新しい人権、統治機構改革など時代の変化に対応した未来志向の憲法を国民とともに構想する。
2:共生社会をつくる
私たちは、一人一人がかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、すべての人に居場所と出番がある、強くてしなやかな共に生きる社会をつくる。
男女がその個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画を推進する。
「新しい公共」を担う市民の自治を尊び、地方自治体、学校、NPO、地域社会やそれぞれの個人が十分に連携し合う社会を実現する。
正義と公正を貫き、個人の自立を尊重しつつ、同時に弱い立場に置かれた人々とともに歩む。
3:未来への責任 改革を先送りしない
私たちは、未来を生きる次世代のため、税金のムダ遣いを排するとともに、国の借金依存体質を変える行財政改革、政治家が自らを律し身を切るなどの政治改革、地方の創意工夫による自立を可能とする地域主権改革を断行する。
原発に頼らない社会を目指すとともに、東日本大震災からの復興を実現し、未来への責任を果たす。
4:人への投資で持続可能な経済成長を実現する
私たちは、市場経済を基本とし、地球環境との調和のもと、経済成長を実現する。安全・安心を旨とした上で、市場への新規参入を促し、起業を促進する規制改革を実行する。
経済成長は幸福をもたらすものでなくてはならない。公正な分配による人への投資なくして持続可能な成長は達成できない。持続可能な社会保障制度の確立、生涯を通じた学びの機会の保障など人への投資によって、人々の能力の発揮を阻んでいる格差を是正する。それによって支え合う力を育み、幸福のための成長を実現する。
5:国を守り国際社会の平和と繁栄に貢献する
私たちは、専守防衛を前提に外交安全保障における現実主義を貫く。我が国周辺の安全保障環境を直視し、自衛力を着実に整備して国民の生命・財産、領土・領海・領空を守る。日米同盟を深化させ、アジアや太平洋地域との共生を実現する。
国際連合をはじめとした多国間協調の枠組みを基調に国際社会の平和と繁栄に貢献し、核兵器廃絶、人道支援、経済連携などにより、開かれた国益と広範な人間の安全保障を実現する。
ところで、ノーベル賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大学教授が来日し、「消費税を上げる時期ではない」と発言されました。
そればかりかスティグリッツ教授は、アベノミクスそのものに疑問を投げかけ、また、アベノミクスを支持する学者が主張する「トリクルダウン」(大企業や富裕層を減税などで優遇し、経済活動を活発化させれば、やがて社会全体に富が行き渡る、とする理論)で、「成功した国はない」と断言されました。
アベノミクスがスタートして丸3年、賃上げは低調で実質賃金は伸びず、経済成長も下がっています。格差は拡大の一途。アベノミクスの破綻が国民の皆さんの目にも明らかになってきているのではないでしょうか。
一億総中流と言われた日本のイメージをまだ抱いている人がいらっしゃるかもしれませんが、残念ながらもうそんな時代ではありません。
6人に1人の子どもが貧困家庭に育ち、そういう子どもたちが社会に出ていかなければならないのです。しかも、働く人の40%が不安定で賃金の低い非正規労働者。
暮らしの安全・安心が根底から変わってきている時代です。
「この道しかない」と他の意見に耳を貸さず胸を張った安倍さんの、一番の自慢の政策が、このあり様です。
反対の声や多様な意見に耳を貸さず、私が一番正しい、と言うリーダーの失政のツケを黙って引き受けるほど国民の皆さんはお人よしではないと思います。
改めて、国民とともに歩み、国民とともに進む政党「民進党」の一員として、皆さまの声をお聞かせいただき皆さまの思いと政治を繋ぐ役割をしっかりと果たして参りますことをお約束致します。
変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
2016年03月11日(金)
東日本大震災から5年 新たなスタートに向けて
あの日からちょうど5年を迎えました。
東日本大震災によって、被害の大きかった宮城、岩手、福島を中心に、合わせて1万5894人もの尊い命が犠牲になり、いまだ2561人の方の行方が分かっていません。そしてあの地震・津波・原発事故を生き抜いたものの、その後亡くなったいわゆる震災関連死と言われる方は、1都9県で合計3407人に上りました。2万人を超える命を奪った震災でした。
避難されている方は、当初47万人から17万人に減ったとはいえ、それでも今なお厳しい生活をされている方々が大勢いらっしゃいます。お体大丈夫でしょうか?
改めて亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りし、被災された一人一人の皆さまにお見舞いを申し上げ、政治の場で、それぞれの方々が幸せをつかみ取っていただけるよう最大限の努力を続けてまいります。
1000年に一度と言われる地震・津波災害で、加えて初めて経験をした原発のメルトダウンという事故。
私たちはこの間、大震災発災時に徹底的な現場主義で最前線で対応した経験と知見を踏まえ、被災地の復興を最優先課題として取り組んで参りました。私も、党の復興の責任者として被災各地を回り、復興に向け活動を続けてまいりました。
岩手や宮城では、災害公営住宅や高台移転事業が本格化していますが、未だ完成数は少なく、安心で安全な住宅を一日も早く手に入れて頂けるように、また地域コミュニティや職場を取り戻せるように、全力を傾注して参ります。
昨日、被災地の子どもたちが議員会館内で開かれた集会で意見発表をしてくれました。5年の月日は子どもたちにとって多くのことを学んだ時間でもあったようです。
山田町のゾンタハウスと呼ばれる子ども支援拠点で学習支援などを受け高校生になった皆さんは、この間の支援に感謝の気持ちを表すのは、山田町を元気にすることだと自らが立ち上がり活動を始めました。
南三陸町の中学生だった子どもたちは大学生になり、被災地を知ってもらうツアーを企画し、被災地から遠い若者たちへも、地域、ふるさととは何か、そしてそこで自分たちはどう貢献できるか学んでいました。
私は、あの困難の中から成長した子どもたちの報告に胸が熱くなり不覚にも涙がこぼれました。そしてこの間、被災地を何度も訪れ支援活動を続けてくださっている皆さんに頭が下がりました。
しかし、支援を受け元気になっていくお子さんや大人がいる一方で、支援に繋がらなかったお子さんや大人たちが不安定な生活をされている、この格差もまた、被災地の課題です。
今年度で集中復興期間が切れ、新たに5年の復興創生期間に入りますが、国としての責任を基本に、民主党政権が取り組んだ、前例主義にとらわれない新たに創設した支援策の根幹を維持し、拡充するよう政府に求めて参りたいと思います。
日本中、世界中から多くの方々のご支援を頂いたことを忘れず、教訓を世界に発信するとともに、様々な分野で支え繋がってきた民間の方々、NPOの方々、ボランティアの方々を応援し、活躍の担い手を育成できる環境整備にも力を入れられるよう、働きかけを強めてまいりたいと思います。
福島の再生はまだ困難が続いています。東京電力福島第一原発の廃炉工程の遅れ、止まらない汚染水流出、風評被害。生活環境の安全安心、住い周辺の里山・奥山の再生にも着実に取り組んでいかねばならないでしょう。
指定廃棄物の処理や中間貯蔵施設の建設整備もなかなか前へ進んでいません。地域住民の皆さまと誠意をもって丁寧に話し合うという国の姿勢が、残念ながら所管大臣らにあまりにも欠落しているのではないか…。残念でなりません。
未曽有の被害をもたらした3,11から5年を迎え、改めて現場主義に徹して被災された皆さまに寄り添い、ふるさとの復旧復興の為に進んで参ります。
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