郡和子のコラム

2016年08月10日(水)

8月、暑さの中でも静かに考えたい

猛暑の日本列島、宮城も例にもれず連日暑さが続いています。熱中症にはくれぐれも気を付けてください。

さて、8月は、広島、長崎、終戦の日、お盆と、かつての戦争で犠牲になられた方々や先祖の霊に思いを馳せ、平和への誓いを新たにする、一年の内でも特別な月です。

とりわけ、オバマさんが広島訪問をされ、そして生前退位をにじませるメッセージを出された天皇陛下のお気持ちを知り、また、ヒトラーを取り上げる本や映画やゲームが人気になっている今、私自身も政治家として複雑な思いでこの8月を過ごしています。

それに今年は、オリンピックが重なり、いつのも8月とも様相が違います。

ところで、テレビの衛星中継の最初は、ご存知の方も多いと思います。1963年、11月23日の事でした。

世界の放送史上画期的な実験として、太平洋を越えたテレビの中継、一度目の放送は日本時間の早朝5時半ごろ、アメリカの広大な砂漠の映像が映し出されました。

そして、午前9時前、2度目に海を越えて日本に届いた放送は、ケネディ大統領暗殺の悲報でした。

中継した毎日放送のアナウンサーで当時ニューヨーク特派員だった前田治郎さんは「この電波でこのような悲しいニュースをお送りしなければならないのは誠に残念に思います」とリポートしました。

日本でも人気のあったケネディ大統領の暗殺と言うショッキングな事件が、この実験放送で、NHK・民放の各放送局から日本の隅々のお茶の間に流れたのでした。

これは、一年後に控えた東京オリンピックの衛星中継(当時は宇宙中継と呼んでいましたが)の実験の為に進められたプロジェクトで、その二日後には、3回目と4回目の実験が行われ、大統領の国葬の様子などが映し出されたのでした。

前回の東京オリンピックは、静止軌道上の通信衛星を使って初めて生中継された記念すべきオリンピックでした。それでも世界を網羅することは出来ず、1969年6月に、世界中を網羅する衛星中継体制「インテルサット・グローバル・システム」が完成し世界中に中継されたのが、アポロ11号の月面着陸だったんです。

4年後の2度目の東京オリンピック時には、東日本大震災からの復興を世界に発信する大会として、日本の技術で更に進化した衛星放送を世界に発信したいものです。

8月、暑い中ではありますが、様々なことに静かに冷静に思いを寄せる時間も作りたいなと、私自身、思っています。

皆さんもお盆のお休みを有意義にお過ごしくださいね。


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