郡和子の日記

2011年04月21日(木)

2011年4月21日の日記

「大震災で死亡確認された准看護士の看護師資格の発行を嘆願します。」

亘理町荒浜で、ALSの寝たきりの患者さんとご家族を2階に避難させていた最中、自分は津波にのまれ亡くなった准看護士の女性。遺体が見つかったのは1週間後のことだったということです。
正看護師の国家資格を取ろうと休日夜間勉強を重ね今年2月20日に行われた試験を受け、3月25日の発表で合格していたことが分かりました。
ご遺族や彼女の務めていた病院スタッフは、厚労省の担当にお願いしたものの、発行はできないと言われたとのことです。
すでに亡くなっている彼女に「看護師国家資格」が付与されないことは理解しているけれど、彼女がどんなに頑張ってきたか、初チャレンジの結果をどんなに楽しみにしていたか、それを思うと、何とか遺影に報告したいのだ、と、先日、上記のような嘆願を頂きました。
患者家族を自らの命を賭して守った看護師として、誇りに思う反面、彼女を職場から奪ったこの震災は忘れることができない惨事となったと、院長が私に話されました。

亡くなられた彼女にとっては、夢がかなった新しいスタートとなる春だったのです。

細川厚生労働大臣にお話ししたところ、特例で正看護師を示す証書をご遺族に贈っていただくことになりました。

そして、今日、院長さんから感謝のお便りが届きました。

同僚の皆さん、そしてご遺族の皆さんの心が、少しでも穏やかになることを祈っています。

被災地に入ったメンタルケアの団体から、なかなかうまく機能しない、と、報告がありました。
これからますます重要になってくる活動です。考えます。


日記カレンダー

  • 月別アーカイブ